歯の矯正は長い期間をかけて治療していきます。
歯並びが綺麗になると、やっと終わった!やっとマウスピースから解放される!と感じるかと思いますが、矯正が終わった後も守らないといけない大切なお約束があります。
綺麗にしたはずの歯並びがガタガタに!?
矯正治療には後戻りという言葉があります。
昔、歯の矯正をしたのに歯並びが徐々に崩れてきた。という話しを聞いたことはありませんか??
後戻りとは、矯正治療をして綺麗になった歯並びが以前のようにガタガタしてきたり、隙間ができてしまったり、また歯並びが悪くなってしまうことをいいます。
矯正治療には高い治療費が必要となります。
そして痛みや違和感を乗り越え、長い期間をかけて、せっかく綺麗な歯並びを手に入れたのに元に戻るだなんて悲しすぎますよね??
なぜ、歯並びを綺麗にしたのに後戻りがおきるのでしょうか??
歯並びが綺麗になっても安心するのはまだ早いです!
第5回の日記でもお話しをしたように、矯正治療では歯を溶かしたり作ったりする仕組みを利用して歯を移動させます。
矯正治療が終わった時期というのは、歯の周辺の組織がまだ安定しておりません。まだ弱くて不安定な状態です。そのため、歯はずっと動きやすい状態なので元に戻りやすい時期でもあります。
特に抜歯など、大きく歯を動かす必要があったケースほど不安定な状態は続きやすく、後戻りしやすくなってしまいます!
動いた歯を固定するための期間が必要です!
後戻りを防ぐ為の期間が必要となり、治療後に動かした歯を保定する保定期間というものがあります!
保定期間は短くても6ヵ月~1年はかかります。
矯正治療の内容や期間によって変わりますが、1年~3年くらいを目安にした方がいいかと思います。
この保定期間も含めて矯正には時間がかかるのです!
歯を動かさないようにするための装置が必要です!
保定につかう装置を、保定装置=リテーナーといいます。
歯や周囲の組織を正しい位置に維持させることを目的としています。
つまり動かした歯を固定させ、後戻りを防いでくれます!!
綺麗にした歯並びや噛み合わせを維持するための仕上げのようなものです。
この期間も経たことによって、本当に矯正治療が終わったと言えるのです!
これを使用しないと歯並びが後戻りしてしまい、せっかくの矯正治療が台無しになってしまいますので必ず使用して下さいね!!
リテーナーってどんなもの??
当院で行っているインビザラインではリテーナーもマウスピースを使用します。
こちらも透明で目立ちません。
取り外しも可能なので歯磨きや食事も今までと同じように行えます。
今まで矯正治療で使ってきたマウスピースと見た目も変わりません。
ただ、もう歯を動かすことはないので着脱の際に痛みはありません。
痛みなく使用できるのが嬉しい所です!
まだしばらくはマウスピースをつけて下さい!
最初の頃は今までと同じで食事の際と歯磨きのとき以外はリテーナーをつけてもらいますので20~22時間以上必要となります。
歯の位置がだんだんと固定されてきますので、経過観察を行いながら少しずつ装着時間を減らしていきます。
例えば、3時間だけはずしていき、その次は5時間だけはずしていく。そして、日中はずっとはずして夜寝るときだけ装着する。というように少しずつはずす時間を長くしていきます。
保定期間は歯を動かした期間と同じくらいはかかることが多いです。
つまり、1年かけて歯並びを綺麗にした場合は、1年かけて保定します。
綺麗にした歯並びや噛み合わせを保つためにも、保定期間が終わったとしても夜寝るときのリテーナーは基本的にずっと続けることをおすすめします!
個人差もありますので、先生の指示に従って下さいね!
綺麗にした歯並びをずっと守りたい!
歯は常に動いて変化をしていくものです。
保定期間は長ければ長いほど効果も高く、長く続けても悪いことは何一つありません!
リテーナーをしっかりと使うことによって綺麗にした歯並びを守ることができるので、必ず覚えていてくださいね!
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