小児歯科
いずれ子供の歯は永久歯へと生え変わるので虫歯のままでも大丈夫と思っていらっしゃる方が多くいらっしゃるのですが、実は子供の虫歯は将来のお口の健康に大きく影響します。
子供の歯が健全で正しく治療されているかいないかということは、永久歯の歯並びだけでなく成長期の体の発育にまで大きく関係しています。
また、近年のお子様では永久歯が先天性に欠損していることが多く見受けられるようになってきました。
その場合、子供の歯は永久歯に生えかわらず、ずっと使い続けていく必要があります。
そのため永久歯の卵(歯胚)が確認できるまで、子供の歯を注意深くケアしてむし歯にならないようにする事が重要になります。
「乳歯はどうせ生え変わるもの」とは考えず、将来のことを見据えてお子さんの口腔内の正常な成長発育をしっかりと見守ることをおすすめいたします。
シーラント
シーラントは、特に虫歯になり易い奥歯の溝を削ることなくフッ素含有保護材であらかじめ埋めてしまうむし歯予防法です。
石灰化度が低く虫歯になり易い子供の歯や未成熟な永久歯、特に6歳臼歯で有効な方法です。
しかしーラントは歯の溝を虫歯から守る方法ですので、歯と歯の隙間(隣接面)を保護することはできません。
ご家庭でのブラッシング、フロス、おやつの習慣に気をつける、歯科医院での定期的な高濃度フッ素塗布といった必ず行わなければいけないことと組み合わせて行う予防法です。
このように適切な予防処置を行うことで虫歯の80%以上は予防できるといわれています。
シーラントの手順
またシーラントは時間が経つとはがれてくる部分がありますので、定期健診でチェックして必要に応じて再度充填することをおすすめしています。
フッ素塗布
歯の一番外側にあるエナメル層は、フッ素を取り込むことでより硬くなり、虫歯に対する抵抗力があがります。
またむし歯の原因菌による酸の生成を抑える働きもあります。
フッ素を取り込むには歯科医院で行う方法とホームケアで日常的に行う方法があります。
歯医者で行う方法
フッ化物歯面塗布(綿球法)
※塗布後20~30分は食事を取らないでください。
ホームケア
ジェルやスプレー、うがいなど様々なタイプがありますが、最近は小児用歯磨剤にはほとんどフッ素が含まれているので、積極的に使用する事をおすすめしています。